人付き合いが気楽になる!そんな本がここにある!
目次
はじめに ~人付き合いに対する肩の力が抜ける言葉~
私は学生時代、典型的なおとなしい生徒のうちの一人でした。
休み時間に隅っこで本を読んでいるようなタイプの人間です。
人付き合いをしていると消耗してしまうので、友達も作らずに学生時代を過ごしたほどです。
そんな私ですが、大人になり「人付き合いに対する肩の力が抜ける言葉」に出会ったので、その一部を紹介します。
これが人間関係に効く名言だ!
①「敵を作らざる者は、決して友を作らず」
まずは19世紀の詩人「アルフレッド・テニスン」の詩集「国王牧歌」よりこの言葉を紹介します。
人付き合いをしようと思い立ってサークルに入った頃、私は「全ての人に好かれようとするのは諦めなさい」と言われたことがあります。
そう言われても、誰かに嫌われることはとても辛いことで、当時の私にとっては何としても避けなければならないことでした。
誰かがこのバンドが好きだと言えば私も好きだと言い、他の誰かがロックを聴くと言ったら私もよく聴くと言って、次の日までに必死に家有名なロックバンドを聴いて予習をしてくる程でした。
頑張って話を合わせる努力をはじめたことで、私と話をしてくれる知り合いはどんどん増えていきました。
しかし私が本当によく聴いていたのはアニメソングです。
好きなアニメソングについて話せる友達は一人もできないまま、忙しくなったと同時にサークルをやめました。
サークルをやめてからも交流のある人は一人もいません。
本当に上辺だけの付き合いでした。
たとえ誰かに馬鹿にされたとしても、素直に「アニメソングを聴く」と話せていたら、同じ趣味の友達ができたのかもしれません。
社会人になってからこの言葉に出会い、もっと早くこの本を読めばよかったと後悔しました。
そして本音で話せる友達を作るために、自分を必要以上に繕うのを止める努力をはじめました。
嫌われることに不安を感じた時は、この言葉を思い返すようにしています。
②「仕合わせな人々の慎ましさは、幸運が彼らの気質に与える穏やかさからくる」
17世紀、フランスに「ラ・ロシュフコー」という貴族の文筆家がいました。
この言葉は、彼の書いた箴言集の中の一節です。
「私はなぜ他の人と違って、思いやりに溢れた豊かな人間関係を作れないのだろう」と悩んでいた時期がありました。
特に周りのよくできた人を見ては、「なぜあの人みたいに気の遣える、付き合い上手になれないのだろう」と自分と比較し、落ち込んでいたものです。
しかしある日その答えが見つかる日が来ました。
授業参観の日、社交的で優しいクラスメイトのお母さんと話す機会が訪れたのです。
お母さんはとてもにこやかで礼儀正しく、私にも親切にしてくれました。
その時気づきました。
そのクラスメイトの子が優しいのは、お母さんもまたそうであったからです。
穏やかで良いコミュニケーションに溢れた家庭で育つという幸運が、彼女の性格の良さを作り出していたのです。
同じ時期にたまたま借りてきた本でこの言葉に出会い、私は心の底から納得しました。
そして自分が幸せになることが、人に幸せを与えるための第一歩なのだと感じました。
③「カミュに「優しい無関心」という言葉があるが、これを言い換えると他人になるべく期待しないこと。そして、他人からもなるべく期待されないようにすること。そうすると、人間関係で「悩む」ことは激減する」
日本の哲学者「中島義道」の言葉で、「生きてるだけでなぜ悪い?」というタイトルの本に書かれていたものです。
彼はカントを哲学する傍らで、人間関係に悩む人のための本を多数出版しています。
期待が裏切られた時、それは怒りに変わります。
でも、最初から期待しなければ怒ることもありません。はじめてこの本を読んだ時、目から鱗が落ちると同時に、深く納得しました。
もちろん、人は自分の中にある枠組みで他人にある一定の期待を勝手にしてしまいがちです。
それを止めるのは難しく、止めさせるのはもっと難しいです。
止めてほしいと期待するだけでは、また「どうして私に期待をかけるんだろう」という怒りにのまれてしまいます。
私はまず、自分が無意識のうちに「これくらいはやってくれるはず」「こうであるべきだ」という期待をしていないかよく考えて、それを捨てる努力をするところから始めようと思いました。
おわりに ~心が折れそうな時、本を手にとってみる~
大多数の人は多かれ少なかれ、人間関係で悩みを抱えているものです。
誰かに相談するのも手ですが、それができる状況ばかりではありません。
そんな時、本があなたの「誰か」になってくれることがあります。
同じ悩みを抱えた人の書いた本や、同じ悩みを解決した人の書いた言葉が、あなたの心の助けになるかもしれません。