うつ病にカルピスが良い??
国民的乳酸菌飲料のカルピスですが、ネット上でもその名前をよく見かけます。
このカルピスですが一般的な健康増進や便秘予防だけでなく、
最近は自律神経に働きかけて気分の落ち込みやイライラ改善など、脳にも良い影響があるのでは?と言われています。
なぜ、”自律神経に効く乳酸菌”と聞いて、おすすめがカルピスなのか?
その理由を私の読書経験をもとに、わかりやすく解説していきます。
目次
はじめに
カルピスなどの乳酸菌飲料が気分の落ち込みなど自律神経症状にいいとされています。
私ははじめ乳酸菌が自律神経にいいと聞いてもピンと来なかったし、ヨーグルトなんて若い女性の食べ物だとしか思っていませんでした。
ところが、うつに実際になってみて、健康に関するいろいろな本を読む中で、乳酸菌をとることの大切さがわかりました。
というか人間は乳酸菌が無いと、人間らしい生活はできません。
カルピスがうつに良い理由
そもそも気分の落ち込みの原因って?
うつなど気分の落ち込みの原因は、何なのでしょう?
現状最も有力とされているのが、「セロトニン仮説」ですよね。
自殺者の脳内のセロトニンは、著しく減少しているという報告もあります。
セロトニンというのは脳内物質で、人が幸せを感じるときに脳内で分泌されていると言われています。
セロトニンは、いわゆる”幸せ物質”なのです。
また、夕方から夜にかけてメラトニンという物質に変わって、眠りを促す作用があると言われています。
つまり、人間の体内時計に関わる物質でもあり、人が健康に生きていくために重要な役割を果たしています。
しかし、身体的疲労や精神的ストレスが過度になったり、不規則な生活習慣や体に悪い食生活を送っていると、セロトニンの量は減ります。
その機序は脳内のセロトニントランスポーターというセロトニンを再取り込みする受容体が増えて、脳内のセロトニンの量を減らしてしまうのです。
※このセロトニントランスポーターの量を決めるのは、遺伝的要因もあると言われています。
脳内のセロトニンの量が減ることにより、不安やイライラが過剰になり、そして睡眠も十分にできなくなり、放っておくとうつ状態になります。
気分の落ち込んだ状態が2週間以上続けば、うつ病と診断されます。
これが世に言われている”脳の病気”としてのうつ病の原因です。
まあ、セロトニン不足に伴ってアドレナリン(人が興奮する物質)やドーパミン(人にやる気を起こさせる物質)も不足しますが、ここではそれを割愛します。
ここまでの説明で、セロトニンが不足すると幸せを感じることが出来なくなり、
自律神経のバランスが崩れ、不安や落ち込み、眠れなくなる状態などにつながることがわかりました。
で、自律神経になぜカルピス??自律神経に乳酸菌がどう関係しているの?
っていう話ですよね。
ここからが大事なんです。
うつに良い乳酸菌?カルピスなどの乳酸菌と自律神経の意外な関係
気分の落ち込みがセロトニン不足でなってしまうなら、普段からセロトニンを増やすような生活を送っていればいいと普通は考えます。
セロトニンを増やす行為は世の中にたくさんあります。
よく言われれているのが、
・朝日を浴びること、
・散歩すること、
・瞑想やヨガをやること、
・ガムを嚙むこと、
・ダンスなどリズム運動をやること、
そして
・マッサージやタッピング、
・ペットに触れること
これらは有名ですよね(セロトニンを増やす方法→参考記事)。
でもこれらはあくまで脳内のセロトニン神経を鍛える行為であって、
実は体内のセロトニンを増やすことにはなりません。
これらを必死でに取り組んでも、そもそも体内のセロトニン量が少なければ、脳内のセロトニン濃度が増えることはないのです。
一般的な抗うつ薬も同じです。
SSRIなどの抗うつ薬は名前の通り、選択的セロトニン再取り込み阻害薬という正式名称にあるように、セロトニンの再取り込みを阻害するのです。
つまり脳内のセロトニン受容体が、セロトニンを取り込まないように阻害するだけで、体内のセロトニンの量を増やすものではありません。
じゃあ体内のセロトニンはどうやって増えるのか?
これは勉強してる人ならわかると思いますが、セロトニンの原料は必須アミノ酸であるトリプトファンという物質です。
トリプトファンを多く含む食品はネットで調べればたくさん出てきますよね?
卵や乳製品、チーズにバナナ、肉や魚、これらが必須アミノ酸であるトリプトファンを多く含む食品といわれています。
多くのうつ病経験者が、今でもこれらを意識的に食べているのではないでしょうか?
そして現代ではアミノ酸豊富なプロテインや、L-トリプトファンという便利なサプリメントもあります。
これらはAmazonで手軽に入手できます。
ではこれらの食品を、たくさん摂取すれば気分は落ち込まないのか?もしくは自律神経症状にならなくてすむのか?
どうやら、そういうわけでもなさそうです。
腸内環境に詳しい藤田紘一郎先生は、書籍の中でこう述べています。
ドーパミンは必須アミノ酸のフェニルアラニンが無いと合成できません。
またセロトニンも、必須アミノ酸であるトリプトファンを食べ物から摂取する必要があります。
しかし、これらのアミノ酸が多く含まれる食品をいくら食べても、腸内細菌がバランス良く増えていないと、脳内にセロトニンやドーパミンは増えてこないのです。
これらの「幸せ物質」の前駆体は、腸内細菌が無いと合成できないからです。『脳はバカ、腸はかしこい』 藤田紘一郎 著 より引用
つまり、いくら良質なトリプトファンを含む食品をがんばって食べても、
腸内にバランスよく乳酸菌が存在していないと、
セロトニンが合成されることは無いということです。
当然カルピスは乳酸菌飲料であり、カルピス社は様々な乳酸菌の研究をしており、
最近では抗ストレス乳酸菌と言われるような乳酸菌の食品も取り扱っています。
脳への司令塔は”腸”にあり!カルピスの乳酸菌で腸内環境を整える理由はこれだ!
気分の落ち込みは脳の影響であり、脳の状態を良くすることが大事だと考えられています。
そして脳は体のすべての臓器や筋肉の司令塔だということは私が医療系の学校で習った知識でもあり、世の中では当たり前の通説です。
でも実際のところ、脳は欲に暴走して私たちの健康を害することだってありますし、司令塔の割には歯止めが利かない部分があります。
癌になっても、末期まで自覚症状が無く過ごしてしまったり、人生台無しにすることもしばしば・・。
体のマネジメントをうまくできている臓器とは言えません。
実は脳に指令を出しているのは、腸であり、脳をコントロールする臓器があるとすれば、それは紛れもなく腸なのです。
昔から、
「腹を据える」とか
「はらわたが煮えくり返る」とか
「腹の内がわからない」など、
人の心を表す言葉に、お腹の字が使われています。
これは腸が心を作っているということを、昔の人たちは感覚的に悟っていたのかもしれないですね。
そして生物に最初に備わった臓器は、脳でも心臓でもないのです。
実は腸なのです。
ヒドラやイソギンチャクは今でも脳が無く、腸が脳の役割を立派に果たしており、現在も立派に生息し続けています。
腸の歴史に比べれば、脳の歴史など比べ物にならないくらい浅いのです。
脳は欲に目がくらむと、胃腸の調子が悪くてもおいしいものを暴食したり、お酒を好きなだけ飲んで、体に負担をかけてしまいます。
これでは病気になりやすく、生命の寿命を短くしていると言えるでしょう。
脳が優位に働いて、暴走すると抑制が効かなくなるのです。
それに対して腸は、危険な物質が体内に取り込まれると、嘔吐や下痢という形で、脳の指令を受けずに、有害物質を体外に排出します。
腸は脳からの指令なしに、独自の判断を下して私たちの生命を守ってくれる唯一の臓器と言えるでしょう。
ここまで読んでいただいた方は、もうわかってきたと思いますが、
メンタルを整えたければたければ・・・、
もしくは、
うつになりたくなければ・・・、
腸にいいことをするといいのです。
腸内環境を整えることが、これからの生活を全て良くする要となるのです。
というのも、体に占めるセロトニンの9割は腸に存在しており、
脳にはたった2%なのです。(たった2%のセロトニンの量でうつか?幸せか?が決まるんですよ)
そして腸に存在する免疫細胞は、体全体の6割を占めるです。
つまり、
気分が落ち込んだりイライラするのも腸内環境にかかっているのです。
カルピスの乳酸菌”ガセリ菌”の3つの効果とは?
腸を大事にすることは、つまり腸内環境を整えること。
具体的に言うと、腸内の善玉菌を増やすことです。
善玉菌とは、私たちを病気から守ってくれて、健康増進する役割の細菌です。
ここでは、乳酸菌とビフィズス菌の事を指します。
乳酸菌はたくさんありますが、どれを選べば良いかわからない人には、
ここでオススメの”うつ病におすすめ乳酸菌”があります。
それは近年、カルピス社が研究を重ねて発見した”c23ガセリ菌”です。
日本で最初に乳酸菌飲料を販売した会社がカルピスです。
私も子供の頃から夏に冷水に薄めてよく飲んでいたし、冬はホットカルピスにして体を温めていました。
大人になってからは、もっと体に悪い清涼飲料水ばかり飲んでいたので、体調を崩しやすい日々を送っていましたが、最近再び飲み始めました。
カルピス社が発見したc23ガセリ菌は、特に自律神経を良くして内臓の状態を整えることで、ストレス社会を生き抜く人たちに効果が期待できる乳酸菌です。
ガセリ菌と他の乳酸菌のどう違うのか?
それは大きく分けて3つ違いがあります。
多くの乳酸菌は、腸に届く前に胃液などの消化液の酸で死んでしまいます。
しかし、ガセリ菌は生きて腸まで届くのです。
ここまでは、R-1ヨーグルトやBIO などのプロバイオティクスヨーグルトと同じです。
そして2つ目の特徴ですが、これはガセリ菌にしかない長所です。
それは腸内での滞在期間が長いことです。
多くのヨーグルトは、腸内で滞在できる期間は長くて7日間程度です。
それに対してガセリ菌は最大で、90日も腸内に滞在します。
つまり3ヶ月間も、外に流れずに腸で働いて健康増進してくれるということです。
こんなに長い期間も、腸内でセロトニンを作って脳に届けてくれるのだから、
ストレス対策には、救世主的な乳酸菌ですよね。
また、もう一つの特徴として、コレステロールの減少や内臓脂肪の減少にも効果があるのです、メタボリックシンドローム対策にもなります。
最近の研究では、メタボリックシンドロームの人は、抑うつ傾向が優位に多いという報告もあります。
メタボ対策にメンタルヘルスに一石二鳥の乳酸菌です。
カルピスなどの乳酸菌食品で得たガセリ菌を腸内で効率よく増やすなら、ガセリ菌とともに乳酸菌のエサになるオリゴ糖や果物、野菜も一緒にとることをお勧めします。
実は乳酸菌の摂取と同じくらい、エサを与えることの方も大事だったりします。
~ガセリ菌の3つの効果 まとめ~
①生きて腸まで届く!
②腸内での滞在期間が長い!90日!
③自律神経に良い乳酸菌というだけではなく、内臓脂肪を減らす!
おわりに
今日はカルピスのお話とともに、腸の健康について長々と書かせていただきました。
うつを良くするためにお薬を飲むのはとても大切な事、
それと同時に、体の健康に気づかうことも大切。
腸内環境を整えることで健康増進をしていくことは、本当に最近注目されており、
今後医療費が削減されていく中で、私たちが自分の健康を自分で守る手段としては欠かせないものになるでしょう。
カルピスやヤクルト、ビオフェルミンなどの乳酸菌関連商品を利用したり、
食品添加物に気を付けることで、幸せ物質であるセロトニンのバランスを保って、
心の健康増進を図っていく時代がきっと訪れます。
そして実は乳酸菌の量を多くとることも大切ですが、種類も多く取ることも大切と言われています。
腸内乳酸菌の種類を多くすることで、体内で合成できるビタミンや脳内物質の生成の効率が上がるとされています。
私自身カルピスを日常的に取り入れていますが、最近は多種の乳酸菌が入ったサプリメントをとるようにしています。
食べ物で腸内環境を変えて人生を変える、
そんな意識改革が出来たこと。
これは読書に感謝です。