うつは読書することで、人生が快方に向かいます。
深い落ち込み、大きな挫折を経験していろんな本に助けられました。
これまでの記事でもたくさん紹介しましたが、番外編としてジャンルを問わず本当に人生の好転に役立つ本をここにいくつか紹介します。
比較的新しい書籍も紹介させていただきます。
目次
- 1 『明日が見えないときキミに力をくれる言葉』 ひすいこたろう
- 2 『まんがでわかる稲盛和夫フィロソフィ』監修 稲盛和夫 まんが 小山鹿梨子
- 3 『40歳からを悔いなく生きるブッダの智慧』アルボムッレ・スマナサーラ
- 4 『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』 監修 ゆうきゆう 著 汐街コナ
- 5 『ものの見方検定』 ひすいこたろう
- 6 『マンガで分かる心療内科』 ゆうきゆう
- 7 『怒らないこと』 アルボムッレ・スマナサーラ
- 8 『長生きしたければ朝食は抜きなさい』 著 東茂由 監修 甲田光雄
- 9 『心の休ませ方』 加藤諦三
- 10 『脳はバカ、腸はかしこい』 藤田紘一郎
- 11 『もうイライラしたくない!と思ったら読む本』 心屋仁之助
- 12 『幸せになる勇気 ~自己啓発の源流アドラーの教えⅡ~ 』 岸見一郎
- 13 『3秒でみんなハッピーになれる名言セラピー++』 ひすいこたろう
- 14 『逆境を生き抜く”打たれ強さ”の秘密』 岡本正善
- 15 人生の迷いは読書することで全て解決!
『明日が見えないときキミに力をくれる言葉』 ひすいこたろう
たくさん努力して、それでも駄目だった。一生懸命がんばって勉強して、いい大学に入って、いい会社に入ったのに最終的に能力が足りなくて疲れてしまった。
がむしゃらに生きてきたのに、病気になって人生台無しにしてしまった。
もう絶望的で、これ以上手がない。
そんなふうに感じる事はありませんか、私自身そんな人生でした。
もともと頭が良かったわけでは無いので、猛勉強して、友達を作る努力をして、目指した職業について奥さんも子供もいます。
それでも30代前半でうつになってしまいました。
人生何が起こるかわかりません。
努力した充実感も、奥さんや子供を持った幸せも、そんな幸福は嘘のようにある日突然絶望に陥ってしまうものです。
私にとって幸福とは、自分が努力してその結果が環境が変わること、現実が変わることで得られるものだと思っていました。
自分が努力したら、周りの人間関係が変わって当然、努力したらその分満足できるだけの収入や理想の人間関係がやってきて当然。
しかしそんな私の主観的な幸福論は、この本を読んで一掃されました。良い意味で。
絶望味わった私は、もう私死ぬしかないと思って、いかに楽に死ねるかをずっと考えていましたが、
この本を読むことで
“絶望こそが本当の自分の人生のスタート”であると確信したのです。
内容として偉人たちの伝説がたくさん書かれていますが、そんな偉人たちには明確な共通点があるのです。
それは、
「自分だけ良ければいいとは1ミリも考えていないところ」
です。
確かに自分の幸せしか考えていないマザーテレサや、神社で「来年こそはモテまくりますように」と祈っている坂本龍馬なんて想像できないですよね。
別に偉人になりたいと言うわけではありませんが(ちょっとなりたいですが…)、偉人になる人というのは必ず絶望と言うものを経験しています。
カーネルサンダースは65歳で無一文になって、そこからフライドチキンのレシピを売りたった1人であの巨大なフランチャイズをつくりました。
また幕末の英雄である高杉晋作は、長州藩で敵だらけ、ほとんど味方がいない状態でも「1人でなんとかする」と立ち上がって日本の流れを変えてしまいました。
そんな偉人たちの絶望から抜け出した裏話をこの本では、わかりやすく教えてくれています。
ここで勇気が湧いてくる名言をひとつ紹介、
自分の都合を考えている時、出てくるのは恐れ。
人のことを思いやる時、湧き上がるのは勇気。
君は恐れで生きるか、勇気で生きるか。
引用:『明日が見えないときキミに力をくれる言葉』ひすいこたろう
今あなたが不安や絶望で押しつぶされそうなとき。
病気になったからといって「もう人生おしまいだ」だなんて思っている時。
ぜひこの本を手に取ってみてください。
心を奮い立たせる名言がたくさん揃っています。
『まんがでわかる稲盛和夫フィロソフィ』監修 稲盛和夫 まんが 小山鹿梨子
活字もいいけど、この手の哲学本は漫画から導入するといいかもしれません。
京セラやKDDIを設立し、名誉会長を務め、日本航空を再建させたカリスマ経営者稲盛和夫氏の哲学をわかりやすくまとめた漫画です。
大ベストセラーである『生き方』や『考え方』など6冊のエッセンスをマンガで読むことができます。
鬱になったり、鬱になりかけている状態で仕事をすると、なかなか一生懸命頑張ることができません。
私の場合、仕事で認められなかったら一生懸命になれなかったし、余裕がない状態で嫌な仕事が回ってくると笑顔などを作れずすぐにイライラしながら仕事している時代がありました。
ここに出てくるビールの売り子の夏実も、当時の私と同じような考え方で働き、失敗を経て「どのようにすれば仕事がうまくいくか?」という最大のテーマを稲盛和夫氏の哲学から学んでいきます。
うまくいくか?というのは、もちろん仕事だけではなく”人生”にもつながる考え方です。
欲ではなく美しい心を動機にする
人は本来、他人の喜びを自分の喜びとする「愛」、世のため人のために働こうとする「誠」、自分だけでなく人々の幸せを願う「調和」と言う3つの美しい心を持つ。
これが本来、人間と言う存在の本質・根源なのだ。『まんがでわかる稲盛和夫フィロソフィ』 監修 稲盛和夫
難しいことを考えずに、美しい心を持って何事も取り組めば、必ず宇宙の力が味方してくれます。
自分だけ良くなろうとか、自分さえよければいいと言う利己的な考えでは、仕事も人生もあまりうまくいきません。
個人的には、自分を犠牲にして社会貢献するというのはあまり好きな考えではありませんが、利己的にばかり生きて、うまくいくと言う事は世の中あまりないはずです。
自己犠牲の人生を送る事は間違っているとは思いますが、結果的にそれが自分を満たす行為であるということがわかっていれば、それは自己犠牲ではなく、本質的な他者貢献の生き方なのだと思います。
ビールの売り子の夏実は、徐々に本質的な生き方が身に付いていきました。
その流れを漫画で読んでいると、とても啓発されます。
自分を変えて再出発したい人は、ぜひ稲盛和夫の「生き方」や「考え方」を学んでみてはいかがでしょうか?
『40歳からを悔いなく生きるブッダの智慧』アルボムッレ・スマナサーラ
人生40歳前後というのは、精神的に追い込まれやすい時期です。
「中年の危機」や「ミドルエイジクライシス」という言葉があるように、40歳前後になると生きる希望がなくなってしまう人が多いのです。
もしくは生きる目標だったり、「何のために生きるのか」がわからなくなることがあります。
会社に勤めていると、ちょうど管理職になったり、後輩社員をまとめきれずに悩んだり、
または後輩社員に先に出世されたりするなど切ないことがあります。
女性においては、出産や育児が一段落して人生に迷ったりたり、または40歳過ぎて自分は独身で周りは次々結婚したり、また周りの友達がどんどん出産したりして焦る時期でもあります。
40歳以降といのは、人生で良い意味で「あきらめること」を迫られる時期でもあります。
これまでの生き方、これまで長い間培った自分というのを一度終わらせて、新しい価値観で人生を切り開いていく時期でもあります。
本当にこれは苦しい作業で、自分で自分を否定しているような気持ちになることがあります。
しかし、この作業ができないと、さらに人は苦しむことになります。
そんな時に役立つのが”ブッダの知恵”です。
大きな挫折を読書で克服しようと思ったとき、原始仏教の本はとても役に立ちます。
たとえばこんな考え方、、、
・「怒り」は「心の病気」と理解すること
・「もっともっと」という妄想をやめる
・「人生につまずいた…」という思い上がりをやめる
これらのことを理解して、人間的に成長することで苦しみから解放されるばかりでなく、
様々な副次効果が期待できます。
そして仕事で成果を上げれるようになったり、感情で行動しない成熟した人間になれたり、
また人付き合いの達人になれたりします。
なにより、めげずに社会を生きて「自分の人生」に向き合うことは、
挫折、落ち込み癖、不安を本当の意味で克服するために何より必要なことかもしれません。
『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』 監修 ゆうきゆう 著 汐街コナ
死にたい気分まで落ち込んでいるのに、行動を変えることが出来ない、一歩踏み出せない人にお勧めの本です。
監修のゆうきゆう先生は東京のゆうメンタルクリニック院長、精神科医。メールマガジン「セクシー心理学」は読者16万人。
著者の汐街コナさんは元広告制作会社のグラフィックデザイナー、現在は漫画家、イラストレーター。
デザイナー時代に過労で自殺しようとしてしまった経験を漫画化し著書にしたのが、この本です。
なのでこの本は、コミックエッセイになっており、活字が苦手な方でも気軽に楽しく読めます。
うつ病で会社が辞められない人の気持ちを、わかりやすく明確にコミック化されており、ゆうきゆう先生の専門的な解説がついていて、とても腑に落ちます。
「もう無理!」「逃げたい!」という気持ちになることを”悪いことじゃない”とはっきり言ってくれているような本で、読んでいる人にとても勇気を与えてくれます。
自分もうつで辛いときに「ゆう先生のような精神科医に出会えていれば」思わずそう思ってしまいました。
『ものの見方検定』 ひすいこたろう
日本メンタルヘルス協会心理カウンセラーで、天才コピーライターという肩書のひすいこたろうさんの作家歴10年の集大成の作品です。
この本のコンセプトは、
”最悪は0.1秒で最高にできる!”
です。
明るく生きるためのものの見方をクイズ形式で楽しく解説されている本です。
- 口うるさい親に育てられた人
- 会社で常識人に囲まれて疲れている人
- 心が疲れて働けなくなった人
- 学校がクソつまらなくてやってられない人
- 不登校な人
そんな人にお勧めです。
冒頭にひすいさんと息子さんのこんな面白エピソードがあります。
ある日、算数のテストの結果がたった13点だった息子さんに、ひすいさんは心配になって声かけました。その時の話です。
「算数のテスト、ぜんぜんわかんないだろ?」
すると息子はこう答えました。
「大丈夫だよ。とおちゃん」
何が大丈夫なんだよって思いましたが、息子はこう言うのです。
「テストのときは後ろの子の答えを見てるから大丈夫だよ」
この発言で、息子はかみさんからこっぴどく叱られたわけですが、
僕は心の中で密かに感心していたんです。
芸術家の岡本太郎はこう言っています。
「道がふたつになったときに、あえて明らかに損だという道を選ぶのが芸術家だ」と。
普通、席が横の子を見るのがカンニングの鉄則です。
しかし、息子は後ろの子、あきらかに困難な道を選んでいるのです。
そうか。息子よ。キミは、芸術家、アーティストだったんだね
でも、そのわりにはテストは8点とか13点ですから、僕は息子に聞いてみました。
「カンニングしてるわりに、いつも算数の点数低いよね?」
すると息子はこう答えたんです。
「うん。後ろの子が間違ってるからしょうがないんだよ。ははははは」
この発言に、かみさんは再び激怒です。しかし、僕は
「そうか。うちの子は相手のミスを笑って許せる優しい子に育ってくれたか」
と感心しているわけです。
引用:『ものの見方検定』 ひすいこたろう
もうハチャメチャです。
ひすいさんの息子さんもハチャメチャですが、
父親のひすいさんの物事のとらえ方もハチャメチャなんです(笑)。
ハチャメチャなんですが、よくよく考えると一理あるし、妙に説得力あるんです。
こんな捉え方が出来れば”究極のプラス思考”が出来ますよね。
そんなものの味方に対するクイズと解説が約20問、本書で紹介されています。
クイズを解き終える頃には、「こう考えれば人生に革命が起きる」という考え方を身に付けています。
惰性で学校や会社に行っている人や、つまらない世の中に失望して家から出られない人は、
凝り固まった常識に苦しめられていることでしょう。
私もそうでした。
つまらない世間の常識から旅立ちたい人には、打って付けの”ものの見方”です。
『マンガで分かる心療内科』 ゆうきゆう
ゆうメンタルクリニック院長の精神科医ゆうきゆう先生が原作の漫画本です。
うつの脱出には、心の状態というものを客観的に理解することが、回復の手がかりになったりします。
自分の病気の症状を理解して、原因を知ったり、同じ病気に苦しんでいる人を知ったり、治療法を知ったり、自分の病気が特殊でなく案外メジャーな病気であるということを知るだけでも、心が落ち着きます。
大きく構えて病気と向き合うことが出来ます。
私がこのマンガを勧めるのは、精神疾患というセンシティブなイメージのテーマを、実にコミカルに笑いを交えて描いているからです。
つまり精神疾患をテーマにした”ギャグ漫画”なんです。
正直に言うと、ギャグのクオリティはそれほど高くないのですが、そんなギャグでも繰り返されることによって思わず笑いが噴き出てしまいます(不覚にも)。
仏教の世界では、笑いは智慧をはぐぐむと言われていますし、知性を持って自分の病気、症状を客観的に見ることによって得られる治療効果が、このような漫画本にはあると私は思っています。
一章一章の間に「Y医師のよくわかる解説」という症状の解説コーナーが活字で設けられているのも、読んでいて楽しく勉強できます。
一日一話、気軽に楽しめる内容なので、暇つぶしとしても十分楽しめますよ。
『怒らないこと』 アルボムッレ・スマナサーラ
人間を苦しめる感情の正体、それが「怒り」、あらゆる落ち込みも怒りからくる、そして嫉妬も怒りからくる。
そんな苦しみの元凶となる”怒り”というものを正しく理解して、怒りに悩まないためにできること、心構えをブッダの思想に倣って教えてくれます。
最近では「怒って当然」「言いたいことを言って発散させた方がいい」なんて考えが根付いてます。なかには「我慢するくらいなら死んだ方がまし」という考えを持つ人がいつでしょう。
上座仏教の世界では、ブッダの思想に倣ってそのような考えに真っ向から反対します。
私自身もともと怒りっぽい性格でしたが、マインドフルネスを勉強したり、ヴィパッサナー瞑想を勉強する中で怒りという感情がいかに自分や周りを苦しめているかを知りました。
怒りを手放すことは執着を手放すこと。つまり苦しみの元を断つことになります。
これは私が体で実感した事実です。
怒る人は無知であり、怒る人は弱者、
怒らない人は智慧があって、怒らない人は幸せになれる。
上座仏教の世界では、そう考えられています。
人類史上、最も賢明なお釈迦様が、なぜそのような考えにいたっかのか気になりませんか?
そして自分の内面を観察する大切さ、
怒りを観られた瞬間、怒りは消える
引用:『怒らないこと』アルボムッレ・スマナサーラ
これを正しく理解することで、自我を手放し怒れる出来事、悲しい出来事が客観的に見れるようになる。
怒りを観るとは、自分の感情に客観的な気づきを入れること。
この考え(智慧)を知ることで、うつの苦しみの元凶を断つことにきっと役立ちます。
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『長生きしたければ朝食は抜きなさい』 著 東茂由 監修 甲田光雄
現在の栄養学の常識では、一日3食とることが正しいということになっています。その常識が広く浸透し、強迫観念になっている人もいます。たとえば、前日深夜まで飲食したのに、翌朝、朝食を食べないといけないと思い、気分もすぐれず、食欲もないに無理して食べてしまう。そういう時は食べないほうが胃腸も体も楽なはずですが、食べないと午前中のエネルギーがでないし体に悪いと信じこんでいるので、がんばって食べるのです。「このような規則正しさは、健康にとって害のほうが大きいと言わざるえません。お腹がすきもしないに食事をするのは人間だけで、野生の動物は絶対にそういうことはしない」と、甲田博士は指摘し、さらに次のようにつづけます。「人類が誕生して30億年あまりになりますが、その歴史のなかで、食事を断つと生命力が復活するという情報が遺伝子にインプットされています。だから、体調が悪くなったら食事を断つ、という情報が組み込まれています。動物はみな、それに従っていますが、人間は従いません。食事を断ったら衰弱する、という考えが先に立つからです」引用:『長生きしたければ朝食は抜きなさい』 著 東茂由 監修 甲田光雄
”一日三食”の食習慣は、実は江戸時代からなのです。それまでは一日2食が普通でした。
戦国時代や江戸時代の元禄期間あたりまで2食の粗食が常識でした。
その時代は公共交通機関や貨物列車もなかったので、旅や郵便物は全て人間の足で行っていました。
それくらい、昔の人はエネルギッシュだったのです(感染症などがありましたから平均寿命は短いですが)。
その時代に70~80歳まで生きた貝原益軒や水野南北、そして徳川家康も小食の粗食が健康の源だと教えてくれています。
日本では現在厚生労働省が推奨しているので一日3食が常識ですが、アメリカではその常識が崩れかけているようです。
”朝食を食べないと不健康”と思いつつ、薬を手放せない人はいませんか?
私もそうでした。
常識が自分に合わないと感じたら、一度疑ってみませんか?
「もう自分は一生薬を手放せない」と思っている人に一度読んでいただきない内容です。
『心の休ませ方』 加藤諦三
東京大学卒、早稲田大学名誉教授、社会学者でテレフォン人生相談もやっておられる加藤諦三先生の心理学本です。
加藤先生も現代において貴重な哲学者であると私は思います。
有名な語録としていくつか挙げます。
・嫌いな人にしがみついて離れならない、人間関係依存症と言います。
・ひどいことをして恨まれない人もいるけど、立派に生きて恨まれる人もいます。
・能動的な人は放っておけます。受け身的な人は放っておけません。
などなど
引用: 加藤諦三 Wikipedia
本書にはうつに関しては、今まで頑張ってきたのだから休めばいい、そして人生を見直して生き方をゆっくり変えることを勧めてくれています。
うつになるまで苦しんだ人は、今現在生きている、生き延びていること自体がすごいことなのです。加藤先生は著書の中でこう述べています。
生きることに疲れたあなたは、いまこうして生きているということだけで偉大なのである。
よくここまで犯罪も侵さず、自殺もしないで頑張って生き延びてきた。
あなたと同じ環境に生まれて心の傷を癒すために、犯罪を犯した人はたくさんいる。
今こうして疲れて生きているということは、そのことだけで立派なことである。
引用:『心の休ませ方』 加藤諦三
長い人生、少しくらい休んでもダメになりません。最後にものをいうのは人間としてのやさしさです。
そして自分の今いる環境や立場でアイデンティーを作ってきた人は、本来の自我アイデンティティーで生き直してみるのも良いのではないでしょうか?
そんなことを考えさせられる一冊です。
『脳はバカ、腸はかしこい』 藤田紘一郎
うつを体から良くしたい方には、是非読んでいただきたい一冊です。
うつは一般的に脳の病気と解釈されています。
だから脳に何らかの影響を与える薬や電気治療、または心理療法が治療の選択肢として選ばれがちです。
この本には、脳以上に「腸」がどれほど大事かが忠実にわかりやすく書かれています。
心や体を支配しているのは脳です。
しかしその脳を支配しているのは腸です。
腸内環境をよくすることで、どれほど脳に良い影響を与えられるか?
はたまた、腸内環境をよくすることでどれほど人生に革命を起こせるか?
この一冊で目から鱗がたくさん出てきました。
何年もうつ病が治らない人、自分のうつは二度と抜けられないと思っている方には、
是非読んでもらいたい内容です。
『もうイライラしたくない!と思ったら読む本』 心屋仁之助
うつになる前、あなたはイライラすることが多くなかったですか?
というかイライラするような出来事に沢山遭遇したのだと思います。
このサイトを使って読書していくうちに、
あなたの心の状態は、きっと良い方向に向かうでしょう。
状態が落ち着いた時のために是非お勧めの一冊です。
イライラの仕組みが心屋さんの独特な解釈によりひもとかれていきます。
そしてイライラのもとである”心の膿”に対応する手段が色々と紹介されています。
「損してもいい」
そう呟いてみてください。少しずつ心が軽―っくなっていきます。
大丈夫、本当の意味で損しませんから。
この本、DVD付きで本の内容をDVDで一通りわかりやすく解説しています。
『幸せになる勇気 ~自己啓発の源流アドラーの教えⅡ~ 』 岸見一郎
「嫌われる勇気」の続編「幸せになる勇気」を岸見先生が出版されました。
嫌われる勇気に出てきた青年が、アドラー心理学の教えを受けて理想を求め、図書館司書をやめて小学校の教員になっている設定です。
しかし、実際の現場では、アドラーの言う通りしているつもりなのに生徒とのコミュニケーションはうまくいかず苦戦状態。
挫折を経験した少年は、哲人のところに嘆きながら相談に来ます。
言いに訪れます。
教育の意義とは、何たるかを哲人は語ります。
自立して社会に調和をとれた人間を作っていくこと。そして自己肯定感をもって社会生活を送れること。
行動や心理面で調和のとれた目標を置くことで競争に苦しまない生き方が出来る。
とても感慨深く考えさせられる内容でした。
アドラーブームをブームで終わらせない。しっかりとしたものを残したいというのが著者の狙いです。
そんな思いがひしひしと伝わってきて、私の心に刻まれました。
人生の歩き方をゴロっと変えてしまうような強烈な哲学である、アドラー心理学を正しく理解することが
この本の大きな狙いであると思います。
人生の目標がある方、人生の目標を見つけたい方にはお勧めです。
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『3秒でみんなハッピーになれる名言セラピー++』 ひすいこたろう
天才コピーライターであり心理カウンセラーのひすいこたろうさんの名言セラピーの続編版です。
人生は”たくさんのありがとうに気づく旅”、この本はそう教えてくれています。
不安や落ち込みに対する心理療法で有名な認知行動療法も、言ってしまえばいかに自分が恵まれているかに気づくためのトレーニングです。
そんな認知行動療法を、偉人や歴史上の人物の逸話から面白おかしくコミカルに紹介しているのが、この本。
感謝に気づけるようになると、ストレス耐性は一気に上がります。
でも感謝しなさいと言われても、なかなか人は変われません。
というか他人から「感謝できるようになれ」なんて、自分が落ち込んでいるときに言われると少しイラっときます。
自分で変わるのは難しいから、ひすいさんのものの見方を学びましょう。
冒頭の文章を少し紹介します。
ものの見方の達人、心理学博士の小林正観さんから教えていただいた3つの見方です。
ここに水が半分入ったコップがあるとします。
それに対して3つのものの見方があるのです。
1)半分しか水が入っていないじゃないか、気に入らない! という否定的な見方。
2)半分も入っていてうれしい という肯定的な見方。
3)半分も残してくれていてありがたい という感謝として受けとる見方
コップに半分の水が入っているという
ひとつの事実に対して、
気に入らないと否定的に捉えてもいいし、
うれしいと肯定してもいいし、ありがたいと感謝もできる。
どの見方が正しいかというのはないようです。
それはあなたが決めること。
どう見るかはあなたの自由。
あとは、どう見たら、あなたの人生が楽しくなるか?
ってことですよね。
ちなみに感謝で受けとれたら、
人生に奇跡が起こるようです。
『3秒でみんなハッピーになれる名言セラピー++』 ひすいこたろう
こんなよくある認知療法のたとえ話でも、感謝の材料が出てくる。
さすが幸せのカリスマ小林正観さん。
ひすいさんの名言セラピーには、そんな哲人の名言やエピソードが散りばめられています。
私自身、今でも心が疲れたら、ひすいさんの本を開いて、ものの見方を鍛えています。
感謝のアンテナが研ぎ澄まされて、イライラの感覚がいい意味で麻痺してくれますよ。
『逆境を生き抜く”打たれ強さ”の秘密』 岡本正善
いわゆるメンタルトレーナーと言われる人の本です。
仕事や人間関係における打たれ強い人と弱い人の違い、
そしてタフで動じない心を作るメンタルトレーニングの内容を紹介しています。
キーワードとされる重要な6箇条は、
①呼吸法
②緊張とリラックス
③集中力
④イメージ
⑤目標設定
⑥リズム
これらに沿っていわゆる”メンタルが強い人間なるにはどうすればいいのか?”を紹介しています。
呼吸法などは取り入れやすい内容であると感じました。
どの分野でも呼吸法は大事な位置づけにされています。
それは、お坊さんやヨガ修行者だけでなく、スポーツ選手の世界でも。
アスリートがプレッシャーに打ち勝って、実力を発揮するには何といっても心を強く持つこと。
だから多くの一流アスリートは、メンタルトレーナーをつけて、様々なトレーニングを取り入れている。
その中でも呼吸法が重要なのです。
プレッシャーに耐えて、本来の能力を発揮することは、うつ病のリハビリにも通じると事があります。
復職を控えた人や、働くことにつかれた人、仕事を続ける自信がない人なども、是非一読してみるといいと思います。
プレッシャーをするりとかわして、上手く力を抜くことが、復職や転職、社会復帰へのカギになりますよ。
人生の迷いは読書することで全て解決!
うつになったら読書をして、心を休めましょう。
心が休まって元気が出てきたら、今度は読書で人間力を磨きましょう。
健康本や他人の体験記、そして心理学や思想家の本を読んでいると、広い世界を旅する気分になれます。
幸せってお金で買えるかもしれないけど、お金が無くても幸せにはなれる。
心が健康で強いにこしたことは無いけど、心が弱くても不健康でも人より幸せになることだってできる。
仲間や友達がいなくても、孤独力を養って、自分の心の地下水をくみ上げることで、寂しさなんかにうちひしがれない人間になれる。
自分の生きる意味が全部否定されたとしても、生きることはできる。
良質な読書の時間は、落ち込んだ心のバランスを良くして、さらに明るい人生を送るためには非常に有効です。
あなたにとって読書する時間は、働く時間や勉強する時間よりも人生で大事な時間です。